20歳の自分に「やめとけ」と言いたいこと
――20歳に対するイメージは、お子さんを持つと変わってきますよね。これから20歳になる子どもに向けた思いが生じますが、そこに当時の自分を重ねる気持ちもあって?
おっしゃる通りですね。若い人間が近くにいるので、自分はあのころどうだったっけな?と思いながらも、この子たちが20歳になったらという、心配ばかりが浮かびますね。でも……楽しかったですね。20歳のときは、やっぱり。
――今、20歳のころの自分に何か伝えられるとしたら、何が言いたいですか?
当時すでにデビューしていたので、広島の地元の成人式の式典にゲストとして参加したんですね。その時、変な上下の服を着ていったんで、それじゃないほうがいいよって(笑)。
――(笑)。どんな変な上下、着ていかれたんですか。
上下で色と素材が全然違う、変なスーツだったんですよ。それ、恥ずかしいからやめとけって言いたいです。若気の至りってやつだな(笑)。当時、僕の髪の毛は青くて健治くんも金髪だったから、ヤンキーに絡まれて、めっちゃ嫌でした(笑)。
――「夢」が19の楽曲のテーマのひとつでしたが、岩瀬さんの今の夢は何ですか?
ツアーでいろいろなミュージシャンに会うんですけど、若くて才能があるアマチュアのアーティストがたくさんいるんですね。結婚して子どもが生まれたり、仕事を変えたりしながらも、形を変えて音楽活動をしている彼らに声をかけてレコーディングをして、それをまとめたアルバムを自分のレーベルから出したいと思っているんです。
メジャーデビューできるかどうかは、運が大きくて。メジャーシーン以外にも、才能があっていい作品を作っている人はたくさんいるので、そういう子たちと一緒に、形に残るものを作りたいですね。
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《前編》
取材・文/川辺美希 撮影/井上たろう