自分にウソをつかずに生きる時代
――永野さんが思う「嫌な大人」ってどんな人ですか?
永野(以下同) 芸能人で言うと、急にヒロシさんのマネをしはじめたやつは嫌いですね。新成人には「こんな大人にはなるな」と言いたいです。
――ソロキャンプをしている人ということですか?(笑)
はい。ヒロシさんは2015年にソロキャンプで再ブレイクしたけど、もともと記録用に動画を撮っていただけで、本人はバズらせる気なんてさらさらなかったらしくて。
だから、最初にテレビ番組で取り上げられたときも「ひとりでキャンプをする変わった人」という紹介で、「あのヒロシが今はこんなことになっちゃっている」ってイジられていたんです。「いよいよ世捨て人になっちゃったぞ」みたいな感じで。
――完全な変人扱いですね。
当時、「あの人、どうしちゃったんだろうね」ってヒロシさんを嘲笑していた芸能人を僕はひとりひとり覚えているんですけど、そういう人にかぎって、後からソロキャンプブームに乗っかった人が多いんですよ!
ヒロシさんのマネをしている人って、なんかいまだに「24時間働けますか?」のノリで生きている感じがするんですよね。仕事も遊びもがっつりやって、「俺、がんばってます!」って顔されても、僕は別にそんなやつらに憧れないですよ。
――具体的にどんな人ですか?
キャンプに行って、「わー!最高です!」ってSNSに写真をあげるやつです。そういうのを見ると正直疲れません?
たとえば僕がキャンプに行ったとするじゃないですか。火を見て、お酒を飲んで、写真も撮るかもしれないけど、オンタイムでSNSにあげませんよ。結局、「自然を楽しみたい」わけじゃなくて、「他人に褒められたい」という欲が強すぎるんですよね、そういうやつは。
パッキパキの顔して「キャンプで癒されました!」とかSNSにあげる芸能人が多いけど、「嘘つけ!」って思うでしょ? 平成の芸能界を生き抜いてきたタフなやつが、「キャンプで癒されました!」とか急に言いはじめても信じられるか!
――さっきから誰のことを言ってるんですか? 具体的にイメージしている人がいますよね?(笑)
マジメな話、ヒロシさんは自分の好きなことだけをやっているけど、マネをしている人たちは他人の目を気にしすぎているんですよね。そういう生き方ってダサいじゃないですか。
新成人には、自分にウソをつかずに生きていってほしいですね。そういう時代なんじゃないかなと思います。