犯行当時、大柄店員はバックヤードに
事件が起きたのは26日午後6時40分ごろ、JR御徒町駅から徒歩約1分の貴金属ショップ。フルフェイスのヘルメットをかぶった男性3人組は、バールを振り回すなどして店内のショーケースを壊し、50代の店員にケガをさせたとされる。しかし、不幸中の幸いにも別の店員が「さすまた」を使って男性3人組を撃退し、被害品などはなかったという。
「強盗致傷と建造物侵入などの疑いで逮捕されたのは、いずれも職業不詳の18歳の少年2人。27日夜にそれぞれ別の埼玉県内の警察署に出頭した。警視庁は、逃走中のもう1人の実行役とされる男の行方を追うとともに、闇バイトなどの関与も含めて捜査を進めている」(社会部記者)
事件が起きたエリアは、ジュエリー店や貴金属ショップなどが立ち並ぶ“日本最大の宝石の街”として知られる。この強盗グループを返り討ちにしたのが、さすまたを振り回して抵抗したという男性店員だ。近隣のジュエリーショップの30代店員は、当時の緊迫した状況をこう振り返った。
「ガラスが割れる音が聞こえたのでビックリして振り向くと、フルフェイスの男たちが店内に入っていきました。すぐに女性の『キャー!』という悲鳴が聞こえ、店内からは『ガシャーン!』とショーケースを壊す音が鳴り響きました。
それから1分も経たないうちに、男たちが逃げるように出てきて、その後を追うように大柄の店員さんがさすまたを肩にかついで出てきたんです。その店員さんは、停めてあったバイクを何度も叩いて威嚇し、男性3人組は焦った様子で、秋葉原方面に走って逃げていきました」
別の貴金属店の60代の女性店員も、興奮気味にこう語る。
「被害に遭ったお店の関係者が言うには、強盗が押し入ってきたときは、あの大柄の店員さんは奥のバックヤードみたいなところにいたみたい。それで騒ぎを聞いてさすまたをもって出てきたそうよ。別の店員さんも、強盗たちが停めていたバイクを蹴り倒したみたいで、それもナイスプレーって感じよね」