美容オタクの整形皮膚科医としてクリニックを立ち上げ

――愛知医科大学に通っていたころですね。すでに美容方面を意識した進学だった?

高校生のときに美容関係の仕事をひととおり調べたんですよ。デパートのコスメ販売の仕事も考えたんですが、自社製品しか使えないのは厳しいなと。そうこう調べていくうちに美容皮膚科というものがあることを知って。

家族は私に医者になってほしいと思っていたし、美容皮膚科なら親の願いも自分の願いも叶えられるかなと。

――ご両親も喜んだでしょう。

でも、当時はまだ美容皮膚科、美容外科、形成外科という分野はメジャーではなかったので、両親からは皮膚科をすすめられました。実際に皮膚科の医局の内定まで決まりかけていましたが、皮膚科の先生に「皮膚科と美容皮膚科はあまり関係なくて参考にならない」と言われました。

「THE ROPPONGI CLINIC」開設時の長尾院長
「THE ROPPONGI CLINIC」開設時の長尾院長

――そして、大学卒業後は都内皮膚科クリニックなどで経験を積み、湘南美容クリニックに勤務後、2020年に「THE ROPPONGI CLINIC」を開業しました。

当時はコロナ禍まっただなかだったから迷いもありましたけど、やっぱり雇われているうちは成長できないなと思いきりました。

それに、「医療の教科書に書いてあること」「美容メーカーが言うこと」「実際にやってみた感想」って全部違うんです。でも私は美容オタクの医者ということで、この3つを網羅してる。そんな私だからこそ提供できるサービスを打ち出していけば、他院に勝てるという自信もありました。

取材に応じる長尾院長
取材に応じる長尾院長

後編では美容オタクの整形皮膚科だから言える、美容と整形の極意を聞いた。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

後編