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失敗しない整形とは?

――人生初の整形は大学生時代というお話でした。怖くはなかった?

長尾沙也加(以下、同) 当時日本はSNSなどで施術例を見る機会もそんなにないので、怖くはないけれど「どう変わるんだろう?」という気持ちはありました。

ある時、目を大きくするために並行二重にする手術をしたんですが、「ナチュラルで」と注文したら奥二重みたいになり自分的にはあまり可愛くなりませんでした(笑) 。

これは患者の意向をくみ取るよりも、「ナチュラルと注文された場合はこうする」という感じで答えが決まっている施術だったのですよね。

――マニュアル的だったと。

私のクリニックでは、ナチュラルと言われれば、その方のファッションを見たり、好きな女優さんを聞いたり、メイクを見たりと、あらゆる情報を加味して“ナチュラル”を考えて、患者様と一緒に検討します。自分の体験が今に活かされてますね。

取材に応じる長尾院長
取材に応じる長尾院長
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――患者として整形手術に失敗しないための心得は?

まずはドクター選びです。自分とセンスのあうドクターが大事だと思います。ただし医療は魔法ではないので、できることとできないことがあります。医学的に無理なことは合併症をきたすリスクがあります。

あとは美容整形の際「こうして欲しい!」という熱い気持ちをお持ちであっても、医師に話す間を与えず一方的に話し続けるのはおすすめできません。意思疎通をとって二人三脚で進むことが大切です。施術時間を長く取るためにもご希望は端的にわかりやすく伝えて頂くとよいと思います。

――最近は眉唾ものの美容サプリや化粧品のネット広告をよく見かけます。これを見て思うことは?

“医療で使用するなら明確な効果が認められてなくてはならない”など、厳しい法律があります。一方、こういったサプリは効果は薄いかもしれないけれど、害もないし高価でもないから国から野放しにされているような状態だと思うのです。ただ“お守り的”な感覚で使うのであれば、そこまで悪いものでもないのかもしれません。