圧倒的に女性に多い下肢静脈瘤
下肢静脈瘤は加齢とともに、静脈の壁が徐々にもろくなり、静脈弁も壊れるため、高齢者に多くみられますが、圧倒的に男性より女性に発症します。
理由として、女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、血流をサポートするポンプ作用となる役割のふくらはぎの筋力が弱い傾向にあるということが挙げられます。
また、妊娠、出産も大きな原因の一つです。
妊娠中は、赤ちゃんや胎盤の成長とともに、体内の血液量が増え、血管に負担がかかるため、静脈瘤ができやすくなります。また、女性ホルモンも関係しています。妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの分泌量が増加しますが、これらのホルモンは血管を拡張させるため、静脈弁が伸びやすくなり、下肢静脈瘤になりやすくなるのです。
ほかにも、立ち仕事で一定の場所からあまり動かない職業の人にも発生しやすく、1日10時間以上、立って仕事をする人は要注意。
立ち続けることで、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用が十分働かなくなるからです。
また、運動習慣がない人も筋肉量が少ないため、下肢静脈瘤になりやすい傾向にあります。