中島健人、もしかして政治家向き?
──国会議員の秘書・宇田晄司役の役作りを教えていただけますか?
国会議事堂に行き、衆議院予算委員会の見学をさせていただきました。その光景は想像していたよりも淡々と会が進んでいくという印象でしたが、やはりそれぞれの議員の方たちは国民のために働くという責任の中、プレッシャーと闘うのは大変だろうなと思いながら見ていました。
議員秘書を演じるため、できるだけポジティブな視線で見るように心がけましたね。そうそう、議員会館の食堂でカレーライスを食べました。美味しかったです(笑)。
──父親役は大先輩の堤真一さんですが、役についてお話しされたりしましたか?
最初の本読みでお会いしたときはすごく緊張しましたが、実際にお話ししてみたら、とても話しやすい方で楽しく仕事ができました。記念写真をお願いしたら「いいよ」と言ってくださったので、自撮りを5カットくらい撮ったのですが、堤さん、全部変顔なんですよ(笑)。
そんな風にお茶目な一面もありつつ、芝居に入ると迫力があり怖いくらいなので、そのギャップがかっこいいですね。僕の目指す俳優さんです。
──角野卓造さんとのシーンも緊張感ありましたね。
印象深かったですね。角野さんは幹事長役で、晄司との間にヒリヒリする駆け引きがあるのですが、素顔は“駅弁の話をするのが大好き”な楽しい方なんです(笑)。その角野さんが、芝居になるととてつもなく怖い。恐ろしすぎて僕はNGを出してしまいました。
──宇田晄司役がハマりすぎて、中島さんは政治の世界に向いているのではないかと思いました。
僕も政治の世界に興味がないわけではなく、一時期、アメリカの大統領についての本を夢中になって読み、ロナルド・レーガン大統領が好きになりました。
政治家とアイドルは意外と共通点があると思います。活躍する世界は違うけど、人前に立つこと、自分をアピールすることは一緒だなと。僕らが東京ドームや横浜アリーナでパフォーマンスを通して打ち出していることは、大統領演説と似ているのかもしれないと思いました。