ボディは旧モデルよりスリムに。軽快な装着感を実現

「装着感」についても忘れずに触れておきましょう。

ヘッドセットの質量は515gです。Appleのワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」が384.8gなので、高級なオーディオヘッドホンよりもやや重めな手応えをイメージしてください。

一般的なVRヘッドセットは装着すると本体の重みにより、前方に重心が偏りがちになります。

その点、Meta Quest 3では本体に搭載するレンズなど光学系を、前機種よりも約40%薄く設計したことで、デザインがスリムになり、重さが“前のめり”になることが少なくなりました。頭の周りと頭頂部分をソフトストラップで固定すると、ヘッドセットの装着バランスが安定します。

また、本機は左右の瞳の距離(瞳孔間距離)の調整、目とレンズとの距離調整にも対応。裸眼である程度の視力が得られる方は、それぞれの調整だけで快適なフィット感とクリアな視界が得られるでしょう。

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Meta Quest 3を装着した筆者。バンドでフィットを調整すると安定した装着感が得られる

筆者のようなメガネユーザーの場合は、接顔部の空間は広く取られているため、「先にメガネを挿入してから、Meta Questを身に着ける」作戦が有効になる場合もあります。

ただ、筆者は顔が大きいので、ふだん使っているメガネが入りませんでした。場合によっては、やはりコンタクトレンズの使用がベターかもしれません。

ちなみに、オプティカルアクセサリーブランド「Zenni(ゼニ)」から、Meta Quest 3に最適化した視力補正対応レンズも商品化されるそうです。次回、Meta Quest 3をゆっくりと試せる機会には、その補正レンズを手に入れて試したいと思います。