Facebookを取り巻くさまざまなスキャンダル

「マーク・ザッカーバーグは19歳で成長が止まっている」「経営陣はゴマスリ集団」スキャンダルの内部告発者が語るFacebookが抜け出せない根深い企業体質_1
2018年、「ケンブリッジ・アナリティカ」をめぐるスキャンダルについて米下院の公聴会で証言したマーク・ザッカーバーグ
AP/アフロ
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Facebookの共同創設者で現CEOのマーク・ザッカーバーグが、かつて「毎朝起きて携帯をオンにすると、ガーン! 問題発生のパンチが飛んでくる」と語ったように、Facebookの頭上では、多数の問題がブンブン飛び交っている。

まず、長い間問題視されているのは、利用者の個人データの管理の甘さだ。

2018年、選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ」がFacebook利用者8700万人の個人データを不正に利用したスキャンダルが発生。Facebookから得た個人情報を利用した同社が、EU離脱を問うイギリスの国民投票に関与し、2016年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプの当選を裏で後押ししていたことが明らかになったのだ。

このスキャンダルにより、プライバシー管理の甘さが大批判されたFacebookの評判や株は急降下した。

これを機に利用者グループがプライバシー侵害の団体訴訟を起こし、2022年12月に7億2千5百万ドルをMeta (Facebookの会社名)が支払うことで和解。

※「ケンブリッジ・アナリティカ」のスキャンダルについては、Netflixのドキュメンタリー『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』(2019)に詳しい。

そして2021年に再び大きな話題になったのが、Facebookの「civic integrity (公民道徳、誤情報拡散防止)」部門のプロダクト・マネージャーとして勤務していた情報分析科学者、フランシス・ホーゲンによる内部告発だ。

Facebookは利用者がログインしてからログアウトするまでの時間の長さを重要視するアルゴリズムを使っている。ログイン時間が長いほど広告に接する時間も長く、広告収入が増えるからだ。

ログイン時間を長引かせるポイントは、ユーザーの感情を刺激し「もっともっと」と関連ポストを追い続けるようにすること。そのために、人の不幸を喜ぶ負の要素や怒りや悲しみを刺激するポストをシステムがみつけ出し、表示するように操作しているという。