少年野球時代はチーム内競争に伴う嫌がらせも
――野球を始めたきっかけは?
松本里乃(以下、同) 小4のはじめに少年野球をやってるお兄ちゃんの試合を観に行ったのがきっかけですね。ただ、お兄ちゃんに憧れて……とかではなく、その試合でお兄ちゃんがヒットを打ってお母さんがすごく喜んでいたんです。
里乃は頭が悪いから勉強でお母さんを喜ばせることはできないけど、兄ふたり弟ふたりの5人兄弟でいつも走り回ってたから運動神経には自信があって、野球ならお母さんを喜ばせられるかも⁉と思ったんです。
――最初からセンス抜群だった?
人生初打席で3ベースヒットを打って、「待てよ、才能あるんじゃね?」と思いました(笑)。
でも、チーム内競争に伴う嫌がらせもあったりして……結局、私は小6の途中で辞めてしまったので、少年野球にはいい思い出がないですね。
中学は野球部は避けて女子ソフトボール部に入りました。1年生から主軸を打たせてもらったりでめちゃくちゃ楽しかった。
でも自分たちの代になったらやる気があるのは里乃だけって雰囲気でちょっと浮いてたことなどもあって、中2の秋に野球部に移ったんです。
――少年野球と違って、中学で男子に混じるのはキツそうです。そのなかで野球女子は「男子には負けたくない」と奮起するパターンが多いですよね。
生まれたときから家が男だらけだったから、環境的に気になることはなかったです。
ただ、私のほうがマジメに練習してるのに、体力差もあって試合で打てるのは男の子のほうだったりと、実力でかなわなくなってきましたね。
人数も多くないし、そんなに強くないチームだったからサード、ショートのレギュラーでしたが。