ブルーライトで睡眠に悪影響、睡眠不足でうつ病のリスクが1.31倍に

もう一つの理由として、オンライン習慣による睡眠への影響が考えられます。1990年から2018年の間に14の国と地域で行なわれた23件の研究結果を統合した研究によると、合計3万5684人のデータを解析した結果、インターネット依存傾向の高い人は健康な人と比較して睡眠時間が短く、睡眠の質も低いことが報告されています。

オンライン習慣が睡眠に悪影響を与える理由として、ブルーライトの影響が考えられます。ブルーライトとは、目に見える光に含まれる、波長が約390〜495ナノメートル(10億分の1メートル)の青い光の成分を指します。

ブルーライトは太陽の光の中にも含まれており、日没や夜明けを通して私たちの睡眠と覚醒の周期(概日リズムといいます)を支える役割を担っています。夜になって日が沈み辺りが暗くなると、脳の中でメラトニンというホルモンが分泌されます。

メラトニンが分泌されると、私たちは眠くなって寝床へ向かいます。朝、太陽の光を浴びるとメラトニンの分泌が抑えられ、目が覚めます。

1980年以降に生まれた世代は認知症リスクが6倍に? スマホが加速させる認知症のリスク要因、オンライン習慣がもたらす怖すぎる未来_3

目に見える光の中でも、ブルーライトは特にメラトニンの分泌を抑える作用が強いことがわかっています。ブルーライトを浴びると、私たちの脳は「朝だ、起きる時間だ」と感じるわけです。

デジタル機器の液晶画面から出る光には、特にブルーライトが多く含まれています。そのため、夜にデジタル機器を操作してブルーライトを浴びてしまうと、メラトニンの分泌が抑えられ、私たちの脳は「まだ起きていなくてはいけない時間だ」と勘違いしてしまうのです。

1997年から2014年の間に日本と米国で行なわれた7件の研究結果を統合した研究によると、合計2万5271人を対象とした追跡調査を解析した結果、通常の睡眠時間(5〜8時間)の人たちと比べて睡眠時間が5〜7時間より短かった人たちは、うつ病のリスクが1.31倍に増加していたことを報告しています。

これらの研究結果を考え合わせると、オンライン習慣が睡眠に悪影響を与え、うつ病につながり、将来の認知症リスクを高めてしまう可能性があると考えられます。