衝撃! 四国のある県の下水道普及率は18.7%…全国的にも「水洗トイレがない家が多い」ランキングOECD6位という日本の下水事情
“日本は先進国であり、社会インフラは世界最高クラスに整っている”と思っている人も多いかもしれない。しかし国際データを集めると、実際にはとても先進国とは言えないほど社会インフラはボロボロだった…『世界で第何位?-日本の絶望 ランキング集』 (中公新書ラクレ)より、一部抜粋・再構成してお届けする。
『日本の絶望 ランキング集』#1
にもかかわらず高い電気料金
日本は、無電柱化などの電気インフラが整っていないにもかかわらず、先進国の中では最高クラスの電気代を払っているのだ。
先進国と比較した場合、電気料金はかなり割高であることがわかる。
2020年の先進5ヵ国の比較データ(表8)を見ると、日本はドイツに次いで2番目の高さだ。
すべての画像を見る
ドイツは、日本よりもかなり高いように見えるが、国の政策として、再生可能エネルギーの開発費を捻出するため、税金を電気料金に上乗せしている。その上乗せ分が、電気料金の約半分を占めるのだ。
そのため、電力会社が受け取る純然たる「電気料金」を比較した場合、日本はドイツよりかなり高い。
そして、ドイツに限らず、フランス、イギリスなどの電気料金にも、再生可能エネルギー政策などのための税金が含まれており、原価だけを見れば、日本の電気料金は、先進国の中でずば抜けて高いのである。
「巨額の公共事業費」
「高い電気代」
にもかかわらず、先進国としての最低限の社会インフラである「電線の地中化」がまったく行われていないのである。
文/大村大次郎
#2『日本の寝たきり老人数、推定300万人以上は世界断トツ1位! 精神科ベッド数も全病床の21%で世界一…日本医療制度の欠陥と利権のせめぎ合い』はこちらから
#3『低所得者に厳しい「鬼の自民党政権」…日本のお粗末すぎる生活保護、機能しない雇用保険、そして人生に絶望する人々が増えた』はこちらから
『世界で第何位?-日本の絶望 ランキング集』 (中公新書ラクレ)
大村 大次郎
2023/8/9
¥946
224ページ
ISBN:978-4121508003
情報調査のプロ・元国税調査官が分析! 日本のヤバイ真実
実は途上国並みの水洗トイレ、電柱事情。
医師の人数や集中治療室は少ないのに、精神科ベッド数は断トツ世界一。
韓国よりも安い賃金、低い製造業の労働生産性、低い大学進学率。
子供、若者の自殺大国。外国旅行は「高い買い物」になった日本人……
等々、50を超える国際データを比較検証。少子高齢化が進み、格差が広がる日本の衰退は防げないのか? 実質的に世界一の資産大国・債権国でもあることなど、希望の芽をどのように花開かせればいいのか? データ分析のプロ・元国税調査官が読み解く。
■本書の目次(一部抜粋)■
1章 社会インフラは途上国並み
2章 病院は多すぎ医者は少なすぎ…いびつな医療界
3章 なぜ日本経済は中国に喰われたのか?
4章 先進国で最悪の貧富の格差
5章 世界最大の債権国
6章 少子化問題は起こるべくして起こった