失業者や生活保護受給者も実質増税に…?
さらに配偶者控除や配偶者特別控除も縮小や廃止の可能性がある。その理由は、共働き世帯が増えたからとのことだが、妻も働かざるをえない社会経済にしたのはいったい誰なのか。緊縮財政で日本経済をズタズタにした財務省がその最大の戦犯のひとつではないのか。さんざん経済財政政策を間違い続けて、まだその間違いを続けるつもりか、と憤りを禁じえない。
また、年末調整で登場する生命保険料控除や地震保険料控除、そして寄付金控除も、すべて縮小、廃止の可能性がある。
さらに、「非課税等とされる意義が薄れてきていると見なされる非課税所得等の見直し」と言われても何のことかわからないかもしれないが、通勤手当がその典型例だ。オークションサイトやフリマ、中古品屋で売却して得られた収入もこれにあたる。
通勤手当に課税されては通勤費の一部が自腹ということになってしまうし、例えばオークションサイトで売却してせっかく稼いだ小遣いの一部を課税されて持っていかれてしまう。そうなれば、財布の紐はますますかたくなって、消費が減退するばかりか、将来への不安も増える一方だろう。
さらに、失業等給付、生活保護給付、遺族基礎年金、遺族厚生年金、そして給付型奨学金も現在は非課税所得だが、「非課税とする意義が薄れてきている」と財務省が勝手に判断して、課税対象となる可能性もある。
失業者や生活保護受給者から税金をまきあげようとは、悪魔の所業であるとしか言いようがないし、奨学金に課税するならば、なんのための奨学金なのかわからなくなる。岸田政権は“人への投資”を掲げているが、財務省はそんなに生活困窮者や学生を苦しめたいのだろうか。