澄んだ音のするソフトな打感

ルーティン練習どおり、今度は右足外側までテイクバックしてパットしてみる。
歩測12歩分の距離が出た。これまでのパターでは9歩だった振り幅だ。

ピン型と比べると、しっかりと“振りで”はある。でもコンパクトな振り幅で確実に距離が出るのだ。
正直、初めての感覚だった。打感はソフトめで、球がきちんとつかまって転がるイメージ。

音もいい。芯に当たるとチーンと澄んだ音がする。この気持ちよさ、大事なポイントだ。

45度の角度で下向きに入った溝が、フェース全体のトップスピンを向上させ、効率的に順回転を生み出しスムーズな転がりを実現する…とのことだが、確かに転がりのよさは特筆もの
45度の角度で下向きに入った溝が、フェース全体のトップスピンを向上させ、効率的に順回転を生み出しスムーズな転がりを実現する…とのことだが、確かに転がりのよさは特筆もの

通常のパターのネックは棒状のもので支えているけれど、この三角ネックというのは、面で支えることでヘッドのブレが抑制される、というのが巷間言われているメリットだ。確かに細い棒よりも面で支えた方が安定感は増すのだろうけど、正直ここまでとは思っていなかった。
ミート率があがっている手応えを確かに感じる。

ロングパットを打つときは、しっかり打たなければという意識のあまり、テイクバックがブレたり、ヘッドアップしてダフるというミスがでがちだけど、この日は終始、安定したストロークをすることができた。

不思議なもので、球の転がりや伸びがいい実感があると、1メートルくらいのパットも強気で打てる。それがいい結果にもつながった。

太めのグリップも手に馴染んで、好み
太めのグリップも手に馴染んで、好み
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結局、この日のラウンドはトータル31パット。ポテトチップ系のグリーンが大きめのコースだったので、かなりうれしい結果。

そして、今この三角ネックのスパイダーはスタメンパターとして、いい仕事してくれてます。

食わず嫌いはいかん、というのも今回の学び。

写真・文/志沢直子