澄んだ音のするソフトな打感
ルーティン練習どおり、今度は右足外側までテイクバックしてパットしてみる。
歩測12歩分の距離が出た。これまでのパターでは9歩だった振り幅だ。
ピン型と比べると、しっかりと“振りで”はある。でもコンパクトな振り幅で確実に距離が出るのだ。
正直、初めての感覚だった。打感はソフトめで、球がきちんとつかまって転がるイメージ。
音もいい。芯に当たるとチーンと澄んだ音がする。この気持ちよさ、大事なポイントだ。
通常のパターのネックは棒状のもので支えているけれど、この三角ネックというのは、面で支えることでヘッドのブレが抑制される、というのが巷間言われているメリットだ。確かに細い棒よりも面で支えた方が安定感は増すのだろうけど、正直ここまでとは思っていなかった。
ミート率があがっている手応えを確かに感じる。
ロングパットを打つときは、しっかり打たなければという意識のあまり、テイクバックがブレたり、ヘッドアップしてダフるというミスがでがちだけど、この日は終始、安定したストロークをすることができた。
不思議なもので、球の転がりや伸びがいい実感があると、1メートルくらいのパットも強気で打てる。それがいい結果にもつながった。
結局、この日のラウンドはトータル31パット。ポテトチップ系のグリーンが大きめのコースだったので、かなりうれしい結果。
そして、今この三角ネックのスパイダーはスタメンパターとして、いい仕事してくれてます。
食わず嫌いはいかん、というのも今回の学び。
写真・文/志沢直子