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「湯島の“自称・台湾人”は、ぼったくり中国人」

金曜日の深夜2時。依然、盛り上がる繁華街で、客引きの勢いもとどまることを知らない。前編でお伝えしたように、そのなかにはベトナム人女性の姿も散見されるが、もうひとつ頻繁に目に入るのが30~40代くらいの中国人。

ガールズバーの従業員のようにお店の看板を持っているわけでもない。ポツンと路上に立ち尽くす彼女たちの目の前を通りすぎようとすると、「オニーサン、一緒に飲まない?」と声をかけてきた。

足を止めると、異常に顔を近づけながら「今日はもう帰るの? もう電車ないでしょ?」と畳みかけてくる。彼女は自らを台湾人と名乗り、近くの台湾パブで働いているという。提示された料金は飲み放題で30分1000円とかなり安い。

湯島の“ぼったくり”中国人客引きたち
湯島の“ぼったくり”中国人客引きたち
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考えるそぶりをしていると腕をガシッと掴まれて路地裏に連れていかれそうになる。危険を察知して断って立ち去るも、その女性はおよそ30メートルにもわたって付きまとい、耳元で「エッチなマッサージもあるよ……」などともつぶやいてきたのだった。

湯島でガールズバーの店主をする40代男性は「あいつらは中国人のぼったくり客引きだ」と断言する。

「湯島で自分のことを『台湾人です』と名乗る女は、まず間違いなく中国人客引きの一味だね。あいつらは夜中だけ借りているハコ(雑居ビルに入ったスナック)で、客を酩酊させて近くのATMに連れていき、大金を下ろさせる。
ウチに来たお客さんも過去に何人も引っかかってるし、本当にタチが悪いよ」