ドライアイの女優がいると大変…

デビュー当初から、ささき氏は「もしもこんな○○があったら…」シリーズなど、ついつい男性が妄想しがちなシチュエーションをテーマにした作品をつくり続けてきた。

しかし、初めての「時間よ止まれ!」の撮影現場では、これまで体験したことのない苦労の連続だった。

「“時間が止まった世界”という設定だから女優さんがまばたきやくしゃみをするたびにカットしなきゃいけない。ノーカットで撮れるのはせいぜい2~3分。ドライアイの女優さんだと20秒も撮れないんです」

そんな調子だから20~30分ほどの1チャプターを撮影するのに7~8時間はかかり、撮影は朝から深夜まで続いた。

ささき氏は「たしかに女優さんの目線を切ったり、バックショット(背面の映像)を多くすれば、撮影はもっとスムーズに進んだかも」と当時を振り返る。

しかし、一切の妥協を許さなかったのは、アシスタント時代の経験が大きいという。

インタビューに応じるささきうずまき氏
インタビューに応じるささきうずまき氏

「先輩たちの撮影現場を見ていると、ひとつの作品に対しての情熱がすごいんです。例えばスカトロ系作品を撮るときも、浣腸や下剤で無理やり出したものではなく、“自然便”じゃないとOKを出さない。だから限界まで我慢してからひねり出すんです。

当時は『そんなにガチでやらなくても……』と驚きましたが、僕自身が新人監督時代に撮った作品も、少しでも手を抜いた作品の売り上げはイマイチだった。『作り手の情熱はユーザーに伝わる』ことを知ったので、時間停止AVも妥協せずに真っ向から勝負しました」

その気持ちがユーザーに伝わったのか『時間よ止まれ! パート1』は大ヒット。その後もコンビニや銀行、電車などさまざまなシチュエーションで同シリーズを撮り続けることになったのだ。