ストリーミングサービスも若手不在の要因

劇場に行かずして家で映画が楽しめるストリーミングサービスもスター誕生の足を引っ張っています。
劇場公開作は少し待てば、リビングルームで家族みんなで見られます。わざわざ大金をかけて見に行くのは、ワクワクが保証されている超大作のみ。新人が出ている中規模・小規模の作品にお金をかける観客がいないから、そういうものは作られなくなり、若い俳優起用のチャンスが減るという悪循環になっているのです。

ちなみにランキングに女優が圧倒的に少ないのは、ハリウッドの悪しき伝統。女性が主人公のストーリーは興行収入に繋がりにくいため、映画化される脚本も少なく、女優の出番が少ないのです。

今年もせめぎ合う夏休み向け大作の中心が、またもやトム・クルーズの『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(7月21日公開)。そして、80歳にして15年ぶりに最新作に挑戦するハリソン・フォードの『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(6月30日公開)。

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5月のカンヌ国際映画で生涯功労賞を授与されたハリソン・フォード
AP/アフロ
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マット・デイモン主演の『オッペンハイマー』(全米公開は7月21日)や、ライアン・レイノルズ出演の『バービー』(8月11日公開)も控えています。

今活躍する大スターたちは、はたして10年後もハリウッドを牽引できているでしょうか? そろそろ本気で、若い世代のスターを発掘・応援してほしいと思います。


文/中島由紀子