勝因は『SLAM DUNK』にも通ずる「全員バスケ」

“沖縄イヤー”にBリーグ初優勝。琉球ゴールデンキングスはなぜ“史上最強軍団”を倒せたのか?「小さい者たちが大きい者に挑んでいくのが沖縄バスケのルーツ」_2
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勝因のうちの2つは、マンガ『SLAM DUNK』にも共通するテーマだった。

1つ目が「オフェンスはディフェンスから」という名セリフに通じるような強固なディフェンスだ。

千葉と日本代表の両方でキャプテンを務める富樫勇樹はこう語る。

「琉球のディフェンスや、その準備にやられました。(自分たちのやりたいことを)やらせてもらえなかった。今季、ここまで苦しめられた試合はほかになかったので」

もう1つが、「お前の為にチームがあるんじゃねぇ チームの為にお前がいるんだ」というセリフにつながるような「ベンチメンバーの活躍」だ。

琉球の返り討ちにあった千葉のジョン・パトリックHC(ヘッドコーチ)は、こう振り返る。

「うちのスターティングメンバーはけっこう善戦しました。でも、ベンチから出てくる選手たちのポイント(得点)が全然違った。今季を通して、うちのベンチから出る選手たちは強かったのに! 残念ですけど、今回のファイナル“だけ”は違った」

琉球には、大半の試合でベンチから出場する牧隼利という選手がいる。相手のエース富樫を抑える仕事を筆頭に守備で奮闘し、攻撃でも効果的な3Pシュートを決めた牧は言う。

「レギュラーシーズンから、(琉球の)桶谷大HCは僕たちセカンドユニット(*スタメンの選手たちが一度ベンチに下がるタイミングで出場する選手たち)が上手くいかない時間帯も、信用して、使い続けてくれていました。それが、最後によい形につながりました。コーチからの信頼や期待を胸に、臨めたことがよかったのだと思います」

マンガ『SLAM DUNK』で描かれていることがバスケの本質であると証明するかのごとく、「守備を軸にした全員バスケ」で金星をたぐり寄せた琉球だった。