アイドルとセクシー女優は、真逆の存在
――今や業界に入る女性の中には「三上悠亜ちゃんに憧れて入った」という子も少なくないです。そういう現状をどう思いますか?
私のことをアイドルみたいな存在だと思って「私もセクシー女優になりたい」って思うんだとしたら、それは違うと思います。私はアイドルとセクシー女優を両方やった結果、それは真逆の存在だと改めて認識しました。
アイドルは雲の上の存在でみんながプライベートを知り得ない存在。でもセクシー女優はすべてを曝け出して、普段は人に見せない部分を見せる仕事。
だから、アイドルになりたいんだったら本当にアイドルを目指すべきで。セクシー女優とアイドルを両立させられるというふうに履き違えないでほしいですね。
――セクシー女優界も、可愛いだけではトップにはなれない時代です。
そうですね。運とタイミングももちろんありますけど、自己プロデュースが本当にすごく大事。自分の個性を最大限に活かして、それを上手に発信してみんなを取り込みたいって意思が大事です。
あとは偏見を持たれる職業なのはわかってるので、偏見も“気にしない”ようにしてます。私はは“セクシー女優なのに色んなことがうまくいって奇跡”だと思ってるから。
――この10年、身の回りで感じた変化などはありましたか?
それこそ最初は、うちの母や親戚も否定的な人たちが多かったんですけど…今は親戚が自慢しているっていう(笑)。会社とかで「うちの親戚が三上悠亜だよ」っていうのをわざわざ言い回って、なぜか私がその人たち宛にサインを書くという事態になってます。
親戚にセクシー女優がいるっていうのを自分の口から言うなんて「よくやるな」と思いますけど(笑)。
――時代なのか三上さんの影響なのかわかりませんが、業界を取り巻く環境も色々と変わったんでしょうね。
最近だともう、私がSKEだったことを知らない人の方が多いですよ。「そうだったんだ」って最近よく言われますね。
――学生時代の同窓会って行かれました?
何度か行きましたよ。同年代の子達は偏見がもともとなくて「買ったよ!」「見たよ!」って盛り上がっちゃう感じ。むしろ高校時代に私と似てるセクシー女優さんのDVDが出回ってて、「鬼頭桃菜に似てる女優がいるらしい」みたいに言われてたらしくて。でもその後、まさかその本人がデビューするとは思わなかった、とか明るく話してくれる人が多いです。
――いい地元ですね。でも三上さん、セクシー女優になって、人としてもずいぶん成長したんじゃないですか。
やっぱりこの業界に入ってから、仕事の大事さ、三上悠亜という存在を自分自身が守っていかなければいけないっていう自覚が芽生えましたから。
――それこそ、以前報じられたようなスキャンダルは三上悠亜になってからはないですもんね?
実は1本目を撮影した直後は彼氏がいましたけど、すぐ別れました。最初の3、4年は“セクシー女優だから軽い”とかって舐められないようにしようとか、そういう目で見られないようにしようと防衛本能がフル稼働するようになりました。だからもう、以前のような王子様キャラには全然惹かれなくなったというか。
――男性の趣味も変わったというわけですね。
そうですね。華やかに見える人だけには惹かれないというか。自分と仕事が一番大事だから、仕事に支障をきたすような男性はまず無理だし、精神的に大人じゃないと厳しい。すべてを包み込んでくれるような包容力のある人じゃないとお付き合いはできません。
だからセクシー女優になってからは交際経験はほぼ皆無です。まあ、恋愛はね、しておいた方がいいと思いますけど。