リスクについても単刀直入に
「このヒアルロン酸注入によって粘膜の質も改善するので二度目以降に施術を受ける方は、注入箇所を変えたりしながら控えめに入れる方もいれば、さらに注入箇所を多くして名器を追求する方もいますね」(井上院長)
名器形成の中でも高価なのは「ミミズ千匹」(85万円〜)と「俵締め」(50万円〜)。これらは、なぜ高価なのかといえば、やはりヒアルロン酸注入量が多いからだという。
「『ミミズ千匹』にされた方も実際にいらっしゃいます。これは内側のヒダを作るために注入回数は増えます。また、『俵締め』をされる方も、膣内にヒアルロン酸で突起部位を形成するように注入します。最大量では30㏄ほど注入された方もいますね」(井上院長)
30㏄となるとスプーン一杯では済まない! そんなに注入したら、何か膣に違和感を感じることはないのだろうか?
「注入後、3~4日ほどはなんとなく膣内に違和感を感じるかもしれませんが、そのうちに馴染む程度だと思います」(井上院長)
術後、真由子さんはというと、彼氏との関係がさらに良好になったという。
「セックスそのものが楽しくなりましたし、それにより、なんというか幸福度も上がったかなと思います。前よりも彼が早くイクようになったとか『いいよ』とか言ってくれることが増えて、やってよかったなと。
整形は自分にとって初めての経験でしたけど、名器形成は人に見えないところなので、よりやりやすくていいなって思います」
しかし、昨今は消費者安全調査委員会(消費者事故調)が「ハイフ(HIFU)」という超音波技術を使った美容施術を受けた人の被害が相次いでいる件を発表したように、美容整形の現場では医療事故が起きているのも事実だ。
この膣内ヒアルロン酸注入も、何かしらのリスクはないのだろうか? その辺りについても単刀直入に井上院長に聞いた。
「ヒアルロン酸注入もHIFUと同じように流行ってきているので、もちろん事故はあると聞きます。症例数が少ないクリニックなどでは、肛門を貫いてしまって『直腸膣瘻(ちょくちょうちつろう)』という膣から便が出てしまうという事態になってしまうケースもあると聞きます。
もちろん当院ではそのようなトラブルはありませんが、そういう最悪のケースを引き起こす場合もあるということです」
井上院長が特に嬉しかったのは、不妊に悩む患者からの感謝の言葉だったという。
「夫が毎回、中折れするということで当院で名器形成された方から術後に連絡があり『いま妊娠4ヶ月です。あの時、名器形成を受けてなかったら、セックスレスになって子供はできなかったかも。本当にありがとうございました』という、お礼の言葉をいただきました」
※本記事内の施術体験内容については、あくまで個人の体験であり、それに基づく感想です。
取材・文・写真/河合桃子