なぜ歌舞伎町にストリートピアノが?
歌舞伎町のメインストリート、区役所通りに面する瀟洒なデザインの雑居ビル、チェックメイトビル。
ラウンジなどが入るこの建物のエントランスから正面階段の裏側にまわったところ、ラウンジ嬢が多く出入りするエレベータの近くに星空模様があしらわれたストリートピアノが置いてある。
ストリートピアノとは街や公共の場に設置された、誰でも自由に弾くことができるピアノのことだが、雑多な歌舞伎町には不似合いな感は否めない。いったいなぜこんなところに?
当ビルの管理人が語る。
「チェックメイトグループの設立100周年を記念して、オーナーの趣味で一昨年の10月に使っていないピアノをロビーに置いてみたら、思いのほか評判がよくて。せっかくだし、もっとちゃんとしたピアノを置こうということで、星空デザインのピアノを置くことになったんです」
しかし、ここは新宿歌舞伎町。酔っ払いや冷やかし客が好き勝手に弾いていくため、ビルのテナントからクレームが入り、人の出入りが多い17時から23時まではピアノの利用が禁止された。とはいえ、深夜は変わらず演奏が可能。ということで、今回は夜な夜な歌舞伎町のど真ん中までピアノを弾きにくる人々に取材をした。