嫌われても言いたいことは、言い続ける!

――現状は、お二方とも孤軍奮闘のような状態なのでしょうか?

伊藤 僕はそんな感じで、完全に嫌われちゃってます。それでも言いたいことは、言い続けてますけどね。

石丸 伊藤さんのような方は孤立した方が燃えるぐらいのところがあるから大丈夫だと思うんですけど、ほとんどの方は自分ひとりだと、やっぱりやめておこうってなっちゃうんですよね。でも、そのファーストペンギン、最初に立ち上がる人がしばらく立ちっぱなしでいてくれたら、必ずそのうちに変わっていくはずなので「その存在がそこにある」というのがすごく大事な気がします。

「こんな奴は一般の社会で仕事できない。でも、そんなのが議員に普通にいます」普通の人が、もっと普通に選挙に出られるようにするためにできることは? 地方議会で空気を読まずに暴れまわるふたりの政治家の提言_2
「地方議会の改革は孤独な戦い」と話す石丸市長

伊藤 あとは今回の対談のように、横につながったりできれば、もう少し多くの人を巻き込んでいけるのかなとも思います。言いたいことを言うとやっぱり孤立しちゃうみたいなことはどこの議会でも聞くので、その孤立した人たちの寂しい気持ちって共有できると思うんです(笑)。

まあ、いまはとにかくあまり堅苦しく考えずに、もっと普通の人が選挙に出られるような流れが作れたらいいなと思いますね。

石丸 そうなんですよね。普通の人が、もっと普通に選挙に出られるようなるといい。 伊藤さんが本で「こんな人は一般の社会で仕事できない」「でも、そんなのが議員に普通にいます」みたいなことを書かれていたけど、そこも共感しちゃいました(苦笑)。「この人たち、一体今まで何をやってたの?」というのが日本の政治の実態なんですよね。

伊藤 いや、もう本当にその通りです。

石丸 だから、普通に自分の仕事をされてる方が、例えばボランティア精神だったり、人生経験として1期4年だけでも議員をやれるような社会になって、もっと流動性が増すといいなと思います。

伊藤 そうですね。僕らのような人間じゃなくても、政治はできるんですよ。もっと普通の人が来られるようにいま整えているところですね。

石丸 きっと、今くらいからだんだん政治って参加しやすくなっていくと思います。僕らのこの1期目の時代はまだまだ風当たりが強かったり、ものすごく環境が悪かったりするけど、確実に変化してきてるので、時間が解決するんじゃないかと楽観しているところも少しありますね。