建てる人にも出資者にも恩恵

住宅ローンを組まずに家を建てられるのはありがたい話だが、運営会社はそれでビジネスが成り立つのだろうか。詳しい仕組みを聞いてみた。

「このサービスでは、建築する家を『不動産投資物件』として扱い、出資者を募ります。現在は『応援型不動産クラウドファンディング』というものを利用していて、1つの物件に対して何人もの投資家が小口で出資をします。住む人が家賃を支払い、それが投資家への分配金に充てられる仕組みです」(広瀬さん)

クラウドファンディングというキーワードが出てくるのは、いかにも現代的だ。

「物件によっては、募集して5秒で定員が集まることもあります。投資家の視点でいえば、利回りもしっかりあるし、通常のアパート投資に比べると空き家になるリスクも低いですから」(森さん)

なお、もしも途中で家賃が払えず「退去」という形になった場合は、中古住宅として売却を行い、その売却益を投資家に分配するのだという。また、入居者が5年以内に退去した場合には違約金の支払いが生じ、損失を補填できるようにもなっている。出資者から見ても、比較的安心感の高い出資先と見ることができるのだろう。

一方、マイホームを望む人にとっては、この仕組みがあるおかげでローンを組まずに家を建てられる。ローンを組むことに不安がある人も、マイホームの夢が叶えられるというわけだ。

住宅ローンを組まなくてもマイホームが手に入る。募集→即完売の譲渡型賃貸住宅「家賃が実る家」が人気の理由_4
家賃が実る家では、現在「利回りくん」というクラウドファンディングを活用して出資者を集めている。不動産投資を通じて誰かの夢を応援するという「応援型不動産クラウドファンディング」だ(https://rimawarikun.com