製品の特徴をちょっとだけ変える

もうひとつ、最強のアイデア発想法をご紹介します。
それは、既存の製品を「ちょっと変えて」アイデアを生み出す手法です。
日常を便利にしたり、課題を解決したりするアイデアは、発明といったものではなく、意外にも「ちょっとの工夫」で生まれていることが多かったりします。
人間が五感で感じる「形」「色」「香り」「素材」などを少し変えることで、「課題を解決する」、あるいは「特徴をさらに伸ばす」。
これが、ちょっと変える発想法です。
この手法によって生み出したアイデアをいくつかご紹介しましょう。

ひとつめは、「四角いガムテープ」です。
当たり前に使っているガムテープですが、「これ、なんで丸いんだろう?」と思ったことはありませんか?
ガムテープの形を変えるだけで、なにかよくなることがあるのではないか?
こう思ったことがアイデアを考えたきっかけになりました。
そこで考えてみようと思ったのが、「ガムテープの課題を解決するアイデア」です。
ガムテープはみんなが使うアイテムなので、使いづらい課題を解決すれば、みんなに「共感」と「驚き」を与えられるのではないかと考えました。
そして、まさにこの「四角いガムテープ」は、それを達成できたアイデアだと思います。
形を「丸」から「四角」に変えただけで、「転がってしまう問題」を解消し、「均等な長さで切れる」や「陳列しやすい」といった付加価値が生まれました。

「課題炎上付箋」「四角いガムテープ」はなぜ生まれた? 「見立てる」「ちょっと変える」…2つの発想法が喜ばれるアイデアを生み出す_3