「ファクト」の価値が上がっていく

ソーシャルメディアが普及してから約20年。ネット上に増えたもの、それは「論評」です。

ツイッター上にあるのはファクト(一次情報)ではなく、各々の評論です。論評がインフレすることによって、ファクトにたどり着きにくくなっています。

コロナ禍以降は特に「コロナはただの風邪」「反ワクチン」などの自分の思想や都合に合う論だけをつまみ食いした人たちによる陰謀論がひしめいています。

そんな中で、ファクトを得なければビジネスができない人は、論評を加えずに報じてくれるプレーンなメディアを求めるようになる。

例えば、日本経済新聞。ビジネスパーソンなら押さえておくべき最低ラインを示してくれているメディアです。日経は、早々にデジタルに力を入れ始めていたのも奏功していると思います。

一方、読売新聞のように紙にも引き続き力を注いでいる社もあります。

新聞の重要な顧客である中高年は、今も紙の新聞を読んでいますし、あらゆるメディアのデジタル化が進む中で、全国にニュースを届けることができる「紙の宅配」がむしろ貴重な存在になってきています。

紙、デジタルを問わず、読者に求められている媒体の価値をきちんと提供できるか否かが、メディアの生き残りに関わってくるでしょう。

コロナ禍の「トイレットペーパー不足デマ」報道で混乱も…“デマを事実化”するマスコミに専門家が危機感。「プレーンな情報の価値が上がっていく」未来を予想_3
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取材・文/堤 美佳子
撮影/松本 侑
編集/一ノ瀬 伸