映画『湯道』の世界観を体験できる
そもそも映画のタイトルにもなっている「湯道」とは、茶を飲むことが文化となり茶道となったように、「入浴文化」もいつか「道」になるのではないかと考えた、温泉愛好家でもある小山薫堂が、湯道文化振興会を設立して名づけたもの。
「湯」に向かう心の姿勢=「感謝の念を抱く」「慮る心を培う」「自己を磨く」という三つの精神を核とし、日本の入浴文化を世界に発信するとともに、「湯道具」としてさまざまな工芸品を使用することで、国内の職人たちが持つ技や伝統を保護、継承していくことを目的としている。
劇中では角野卓造演じる「湯道」の家元・二之湯薫明が、入浴の所作を説くシーンが登場するが、合掌に始まり合掌に終わるその作法は、なんと11にも及ぶ。それだけ、普段の何気ない「入浴」という行為がいかに贅沢なものか、作法から再認識することができる仕掛けになっている。
(詳しい所作はこちら)
(1)「湯道」の作法を予習するガイドブック
作法はたくさんあるけれど、要は入浴前に身体をしっかり洗うなど、普段私たちがお風呂に入る際にしているものがほとんど。コラボ宿泊プランでは「湯道」の作法を予習するガイドブックが用意されているので、事前に覚えておく必要は一切なし! 入浴前に目を通すことにより、より深く湯に向き合う準備ができる。
さらにうれしいのが、効果的な入浴法を湯守りがガイドしてくれる催し「温泉いろは」が行われ、普段、界の「うるはし現代湯治」で教えてくれるオリジナルの呼吸法などのほかに、映画『湯道』に登場する入浴の作法をあわせて紹介してくれる。コラボ期間だけの特別なおもてなしなので、ぜひこの機会に!
(2)「湯道」の家紋が入った漆の水吞みで水分補給
入浴前の水分補給「潤し水」は、「湯道」の作法のひとつ。入浴すると想像以上の水分が失われるため、劇中では家元の内弟子・梶斎秋を演じる窪田正孝が、ピンと背筋を張った美しい所作で、漆の水呑みから喉を潤す場面が登場する。
界では、なんと劇中の水呑みを忠実に再現。石川県の伝統工芸、山中塗の職人がひとつひとつ手作りするという力の入れよう。「湯道具」にリスペクトを捧げる「湯道」の精神が、ここにもしっかり継承されている。桐の箱入りで持ち帰ることができるのもうれしい。
(3)入湯後、湯に向き合う
劇中では「湯道」のランクによって手ぬぐいの色が決められているが、界では、なんと家元が頭に乗せていた最高ランクの赤手拭を用意してくれる。湯道の家元・二之湯家の家紋と界のロゴがあしらわれており、頭に乗せてたっぷりの湯に身を沈めれば、「湯道」気分が高まること間違いなし。こちらも持ち帰ることが可能だ。
ほかにも、映画のロゴがあしらわれた専用の湯桶も貸し出してくれるので、お部屋の露天風呂で使うのはもちろん、大浴場に持ち込んで使用すこともできる。
※専用湯桶はプレゼントではありません