人口ピラミッドの驚異的な変化

第1次ベビーブームの直後である1950年は、子どもの割合がかなり多くなっています。それから 65年も経つと、当時産まれた人は定年を迎えて高齢化が加速し、その一方で少子化が日本を襲い、高齢者と若者の比率が逆転に向かいます。実はここが大きなポイント。日本の少子化は単なる人口減少にとどまらず、高齢化という問題を孕んでいるから厄介なんです。

高度経済成長期の60年代は、高齢者1人の年金や税金を現役世代が9.1人で負担するという社会構図でした。ところが、少子高齢化が進んだ今となっては、1人の高齢者を2.06人の現役世代が支える、いわゆる「騎馬戦型」の構図になっています。

「子ども1人につき1000万円配ったらプラスしかない」…ひろゆきが考える、世界競争力ランキングで過去最低にまで落ちぶれた日本が採るべき少子化対策とは_4
出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ

さらに2060年には、ほぼマンツーマンで高齢者を支える「肩車型」になると予想され、現役世代の負担はえげつないものになります。そもそも、年金や社会保険などの公的制度は、人口増加と経済成長真っただ中につくられたものなので、どちらも見込めない今の時代に機能するはずがないんですよね。 

「子ども1人につき1000万円配ったらプラスしかない」…ひろゆきが考える、世界競争力ランキングで過去最低にまで落ちぶれた日本が採るべき少子化対策とは_5
出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ
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さらに、高齢化社会だと、政策もそれに寄り添ったものにならざるをえなくなり ます。高齢者を優遇した政策を打ち出した方が、選挙で当選しやすくなるからです。
日本では不思議なことに、声が大きいのはいつでも高齢者です。政治家からしてみれば、子育て政策を打ち出したところで、少数からしか支持を得られないのであまり積極的になれません。加えて、子育て政策は結果が出るまでに時間がかかるので、その点でも賛同を得づらいというデメリットもあります。

自分がこの世にいない未来よりも今を何とかしてほしいと考える高齢者、そして、マジョリティである彼らに寄り添う政治家は、合理的と言えば合理的です。そんなわけで、日本で少子化を解決するのは、ますます困難になっていくわけです。