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父のリストラをきっかけに母から「あんたが働いて」と言われてアイドルへ。社会不適合者だった最上もが。バイセクシャルへの思いも語る_1
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アイドルとしてデビューしたきっかけは父のリストラ

将来の夢はありませんでした。〝生まれたから生きてる〟という感覚で日々をやり過ごし、全てが惰性でした。

人間関係のトラウマがかなり強く、「一生ネトゲだけやって生きていたい」と本気で思っていました。

そこからアイドルとしてデビューすることになったきっかけは、父のリストラです。そのとき母は専業主婦で、妹が受験を控えていて、兄は大学生でしたが事情があり休学中。

リストラと兄のことで両親は毎日のように喧嘩をし、家の雰囲気は最悪、夜な夜な母の啜り泣きが聞こえていました。

「あんたが働いて」。私は母からそう言われて、家庭の事情で働かざるを得ない状況になり、仕事を探していたときにアイドルグループのプロデューサーである〝もふくちゃん〟と知り合い、スカウトされ、デビューすることになったんです。

多分、声をかけてくれたのが〝もふくちゃん〟じゃなければ私はアイドルをやっていなかったと思います。

押しに弱かったから勢いに困惑して乗ってしまった船、という感じでしたが、歌もダンスも人前に出るのも物凄く不得意だったため、何度後悔したか数えきれませんし、毎日緊張と不安で胃が痛くなり、仕事に行く前から帰りたいと思ってました。

活動を続けて数年後に「社会不適合者がアイドルを経て人間らしく成長している。リハビリアイドルだね!」と唐突に言われたときは笑っちゃいましたが、その頃には自分でもびっくりするくらいメンバーのこともファンのことも大切になっていたんです。