父のリストラをきっかけに母から「あんたが働いて」と言われてアイドルへ。社会不適合者だった最上もが。バイセクシャルへの思いも語る_4
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今が一番良いと思って生きたい

他人から見れば「あの頃が一番可愛かった」みたいなことはよく言われますが、10代の頃と比べたら圧倒的に34歳の自分の方が綺麗になったと感じます。

あの頃からメイクを研究していたら当時は違ったのかもしれないけれど、やっぱりセンスとか技術とかって学んで経験を重ねないと取得できないですし、美容に関しても知らなかったことがたくさんだったので、綺麗になるためには〝自分をよく知る〟ことがとても大事だなと思いました。

それと同時に、「努力すれば誰でもある程度は綺麗になれる」と自分で実感したんです。

20代後半からはサボればサボる分、衰えるということをかなり実感しました。外見だけじゃなく体力面もそうです。

自分が10代の頃は30代の人のことを「おばさん(おじさん)だなあ」と思っていて、老けることへの恐怖はかなりありました。けれど、職業柄なのか、時代なのか、年齢を感じさせない人は沢山いますよね。

産後の体型についてもどうやって戻したのかよく聞かれました。産後2ヶ月で撮影を予定していたのですが、脂肪吸引などは一切せず妊娠中からできる範囲で筋トレや運動で体形管理をしていました。

産後のぽっこりお腹を戻すのは本当に苦労しましたし、今思えばお金をかけて楽すればよかったなって思う面もあります。

そうしなかったのは自分自身でどうにかできなければこの仕事も続けられないとなぜか思っていたからです。

見た目にこだわるのは「綺麗になりたいから」というのはもちろんですが、「自分のことをこれ以上嫌いになりたくないから」という理由が一番かもしれません。

そういう意味では、すぐ「劣化」と言われてしまうこの表に出る仕事というのはサボりにくい理由にもなっていると思います。


文/最上もが 写真/桑島智輝

『も学 34年もがいて辿り着いた最上の人生』(KADOKAWA)
最上 もが
父のリストラをきっかけに母から「あんたが働いて」と言われてアイドルへ。社会不適合者だった最上もが。バイセクシャルへの思いも語る_5
4月3日発売
1,760円
160ページ
ISBN:978-4048971768
34歳、元アイドル、シングルマザー「最上もが」初のフォトエッセイ。

"不器用でもいい" 生きづらい日々を変えるため、自分と向き合う1冊。
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#2 最上もがが闇に堕ちていた日々。「わかってほしい、好きでいてほしい、一番になりたい、大切にしてほしい、何があっても味方でいてほしい」と友達とファンに思っていた。 はこちら