――歯周病から脳に毒素がいくとは思いも至りませんでした。他の要因はありますか?

炎症を慢性的に起こさないことも重要です。炎症と聞くとあまり良いイメージを持たない人も多いですが、実際は体の正常な防御反応であり体にとって良い現象であるとも言えます。

例えば、私たちが怪我をしたとき、傷口は炎症を起こして熱を持ちます。これは傷を治そうとして傷口部分の細胞が活発に働くからです。また細胞やウイルスが体内に侵入すると体内で炎症が起きます。これは白血球がウイルスと戦っているためです。

しかし、問題はこの炎症が長期化した時です。体内のどこかで慢性的な炎症が起こると、ウイルスや有害物質が血流に乗って脳まで運ばれます。脳にはウイルスや有害物質などの侵入を防ぐバリアがありますが、やがて脳のバリアが弱くなり、様々な微生物や危険物質が脳に侵入し始めるのです。

――炎症の主だった原因は?

大きなものに高血糖があります。炭水化物中心の食事や甘いものをよく食べる生活をしている人はどんどんインスリンが効きにくい体になっていきます。糖質を摂りすぎると体内で余分な糖がタンパク質とくっついてしまって、体の機能の異常を引き起こすAGEs(終末糖化産物)を作ります。

AGEsは炎症を起こす元となり、老化を加速させる元凶でもあります。実は人体は多量の糖を処理できるようには作られてはいないので、糖質の多い炭水化物や甘いものを極力避け、血糖値の上がらない食生活を心がけることが非常に重要になります。

また、AGEsは口から摂取する場合もあります。もちろん完全にゼロにすることはできないのですが、調理法によってAGEsを減らすことはできます。調理法として、「生」、「蒸す・ゆでる」、「煮る」、「炒める」、「焼く」、「揚げる」の順にAGEsは増えていきます。