札幌の五輪招致に「反対です!」と投稿
それから約40年が経ち、東京オリンピック・パラリンピックをめぐっては約2億円の賄賂が飛び交った汚職事件のほか、テスト大会をめぐる入札談合疑惑で、複数の広告代理店や企業の捜査が進んでいる。商業主義の負の面に厳しい目が向けられている。
そんな中、ベスト16に入った全日本選手権を終えた翌日の10月24日、インスタグラムで「反対です!」と、札幌市の2030年冬季オリンピック・パラリンピックの招致について投稿した。
「全日本選手権の会場に札幌招致のブースが出ていてびっくりしたんです。受付をしたら、ゼッケンやスコアカードが入っている袋の中に、札幌招致のシールが入っていた。もうこんなにお金を使っているのか、このシールだって、どこにだれが発注して作っているんだろうって。
ブースの人から招致を『応援してください』って言われたんだけど、今は応援なんかできないとはっきり言いました」
12月20日、札幌市と日本オリンピック委員会は招致活動を当面休止すると発表。山本の発信を追認する形で動いた。“汚れたオリンピック”を山本は今、どう見ているのか?
取材・文/松本行弘
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