直前のカナダ戦でも見せた“悪癖”

今年3月のワールドカップ・アジア最終予選を振り返っても、グループ最下位のベトナム相手にCKから失点。どうにか同点に追いつきはしたが、まさかの引き分けに終わっている。

繰り返される悪癖には、残念ながら改善が見られない。そんな不安をさらに駆り立てる結果となったのが、11月17日に行われたカナダとの親善試合である。

現在、ワールドカップに向けた直前キャンプ中の日本代表は、本番前最後のテストマッチとしてカナダと対戦。前半8分に幸先よく先制しながら、同21分にCKから失点すると、後半終了間際にはPKを与え、あえなく逆転負けを喫した。

しかも、CKから許した同点ゴールが、一瞬のスキを突かれたようなアクシデント的要素が強いものではなかったのだから、なおタチが悪い。

この試合で相手にCKからのヘディングシュートを許すシーンは、失点を喫する以前の時間から、すでに2度も起きていた。にもかかわらず、修正が図られないまま、3本目のCKをついには押し込まれたのである。

「本番に向けてしっかり修正しないといけない。前半から、流れのなかでというよりセットプレーでピンチになる場面が多く、実際に失点している。そこは本番に向けて準備しないといけない」

森保一監督がそう語り、危機感を抱くのも当然だろう。

とはいえ、日本代表の“一発病”は今に始まったことではない。前述のベトナム戦に限らず、セットプレーからの失点で試合を難しくしてしまうケースは、これまでに何度も見られてきたものだ。