「冤罪で有罪にならないように」撮った動画が犯行の証拠に…

彼も塾生らと同様、みずから指南していたメソッド通りの行為を実践していた。共犯の塾生らや被害者らによれば、事件はいずれもナンパしたのち場所を移し、ゲームを持ちかけ、負けたら一気飲みというルールを設定する。その後、イカサマを用いて多量に飲酒させられた被害者らと性交に及ぶというものだった。

しかし被告人質問で塾長Wは、こうした関係者証言を否定した。

まず、RNAでは女性を抗拒不能にさせての性行為は法律違反だと指導していたと主張。また、ゲームも「テキストベースの教材で、泥酔させないように、あくまでも場を盛り上げることがメインだと指導していました」と抗弁した。塾生らが女性に飲ませすぎていれば「個別にLINEで指導していました」ともいう。
性交動画の撮影、保存についても「冤罪で有罪にならないように、一部始終を動画で撮るように指導していましたし、私もそうしていました」と、あくまでも自分たちの身を守る目的のもと、撮影を行なっていたに過ぎないと述べた。

そのうえ被害者らは酩酊もしておらずあくまでも合意のもとに「ゲット」したのだと繰り返していた。塾長Wは女性たちを「Aさん」「Bさん」ではなく、「女A」「女B」などと呼びながら、すさまじい早口ですらすらと語り続ける。