今月の1曲
『Nonfiction』浜崎あゆみ
作詞/ayumi hamasaki 作曲/小山寿
●はまさき あゆみ ’98年にシングル『poker face』でデビュー以来、ミリオンを連発し、シングル・アルバム総売り上げ5000万枚突破という大記録を樹立。来年4月にはデビュー25周年を迎える、名実共に日本を代表するディーバ。
こないだ歌番組を観ていたら、浜崎あゆみさんがダンサーを従えてかっこよく新曲を歌ってたんですよね。自信に満ち満ちた表情でメッセージ性の強い曲をバッコーンとお茶の間にぶつける姿はまさしくディーバです。
歌の内容は最近のネット周りを中心とした病んだ社会への警告なんですが、浜崎さんの歌詞のすごいところはあんなにディーバなのに「わかる〜」となるところなんですよね。
"制限されるにつれ分かったのは なんにしろ孤独は消えない"とか私もコロナ禍で実感したことだし、"正直もんがバカをみる"も昨今のニュースや陰謀論的なものとかと結びつきやすい言葉だし、パワーワードが盛り盛り。2番のサビ(※"人の幸せが嫉ましいですか? "以降)もスマホの画面の情報だけで全てを断定する群衆への問いかけで、「てめえら、ネットの情報だけで全部分かった気になってんじゃねえよ!!」とおそらく何度もネット上の根も葉もない噂で嫌な思いをした浜崎さんの怒りが伝わります。
あゆの言葉はいつだって強い! 最高!
● ひゃだいん
音楽クリエーター。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。さまざまな楽曲提供を行いタレントとしても活動。
表題曲は12月公開の映画『ラーゲリより愛を込めて』主題歌。終戦後にシベリアの強制収容所で過酷な日々を強いられながらも希望を捨てなかった男の気持ちを歌った歌詞に感涙必至! また、活動再開後最初に制作された、Adoへの提供曲『私は最強』のセルフカバーも収録。振り幅の大きいミセスを堪能できる1枚に。
結成10周年となる記念イヤーに、約3年ぶり・5枚目となるアルバムをリリース。ドラマ『やんごとなき一族』の挿入歌として話題になったラブ ソング『恋だろ』を含め、忙しい日々の中ですり減った心にすっと寄り添ってくれるような楽曲がずらり。現在、ホールツアー『wacci Hall Tour2022 〜Boost!〜 』開催中。
2022年12月号掲載
選曲・原文/ヒャダイン web構成/轟木愛美 web編成/福森英理