最後は平藤教授に締めてもらおう。日本神話が作品をインスパイアするという点では、実は彼女も同様の経験をしている。教授の場合は楽曲ではなく、写真だ。自身が感じた神話の舞台の理想的な写真を撮るために、プロの写真家を招いて撮影技術の勉強会まで開いたというから頭が下がる。

その成果は『神話の歩き方』で味わうことができ、「岡本太郎と同じアングルから撮影してみた」といったこだわりのキャプションもうれしい。
平藤教授は語る。
「今回の旅では、自分でどうやって良い写真を撮るかをがんばったつもりなので、喜んでいただけたらうれしいです。もちろん見方や感じ方はひとつではありません。相川さんが子どもにカメラを任せる、とおっしゃってましたが、それを聞いてはっとしました。
背の高さが違えば見え方も違うんですね。同じところを訪れても、景色になにかを感じる人もいれば、音に感じる人もいて、お互いに感じたことを伝え合えば、自分では気づかないことにも気づける。そうやってこれからも神話の旅を楽しんでいきたいです」
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取材・文/前川仁之 撮影/村上庄吾
相川七瀬さん出演!
9月23日(金・祝)「赤米フェスタ2022」







