絵日記が上手に見える3つのコツ

――パーツの把握が重要なのですね。そこからもう少しステップアップして、上手に見えるテクニックはありますか。

簡単なところで言えば、色はしっかりと塗ること。できれば紙の白い部分がなくなるように隅々まで塗ると上手な絵に見えます。好きな色で塗るのもよいですが、せっかく12色のクレヨンがあるのですから、いろんな色で表現しましょう。

あとは構図も大事ですね。絵日記は「自分がその日、何に感動したのか」を伝えるものですから、正確な縮尺はあまり気にしなくてよいです。朝顔が咲いてうれしかったことを伝えたければ、花と人が同じくらいの大きさでもよいのです。

「夏休みの絵日記」が上手く見える3つのコツを“知育のカリスマ”に聞いた_3
楽しかったこと、心に残ったことを大きく(「あきやまかぜさぶろうの夏休み絵日記ドリル」より)
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最後に、自分や家族など、人物を入れるとその時の雰囲気がより伝わります。人も先程のライオンと同じ、頭・胴・手足で構成されるので、最初は丸と四角で十分に表現できますよ。

「普通の日」の絵日記は、何をかいたらいい?

――ここまで絵の描き方のテクニックなどをおうかがいしましたが、特別書くことがない平凡な日の絵日記に苦しむこともあります。そういった日はどう乗り越えればいいでしょうか。

絵日記には楽しかったことを書こうとする子どもが多いですが、そんなに毎日楽しいことなんて起こりませんね(笑)。そんなときは、イベントのない普通の日の中にある「発見」を絵日記にするのもいいと思います。

例えば、毎日使っている鉛筆を描いて「こんなに短くなった鉛筆。僕は短くなった分だけ勉強してきたのかな」という日記だって素晴らしいと思います。

日常から日記の話題となることを探し出すのも一つのトレーニングです。自分の机の上、冷蔵庫、本棚をじっくり見つめて、絵日記のテーマを探してみるとよいでしょう。

逆に、お出かけなどのイベントがあった日ならば、どこを切り抜いて絵日記にするのかを考えることも重要です。何を一番伝えたいのかを考えて絵と文章を構成できるようになるといいですね。