まだまだある! 与那国島の不思議スポットと海底地形の関連は?
与那国島には、他にもミステリアスな場所が存在する。島の東部にある巨岩群だ。南部の海底地形から東の海岸沿いにかけて、「立神岩」や「軍艦岩」などの巨大な奇岩が連なって海に立ち並んでいるのだ。
海底地形から北東の方向に位置する「立神岩」は与那国島では「神の岩」として崇められている島のシンボル。岩に登り切れなくなった若者が神の力によって陸に戻されたなどの伝説が残る。2ヵ所の展望台から眺めることができるが、真っ青な海に約30mの1本の巨岩がそびえ立つ姿は迫力がある。
また、「立神岩」からさらに北東にいくと、「軍艦岩」と呼ばれる奇岩も。こちらは展望台からも見られるが、海岸沿いに降りて間近で見ることもできる。海岸にある「サンニヌ台」という場所は階段状になっており千畳石が東の海に傾斜して広がっている。
全体的には自然にできたもののように見えるが、地元ガイドによると一部、この周辺にも人工的な加工がされたと思われる箇所が散見されるという。確かに巨岩の間に排水溝?のような跡が見られたり、アルファベットに近い文字が刻まれている岩などがあった。一説では、この場所は神殿のようなものだったのではないかともいわれているらしい。
同じく地元ガイドによると、「立神岩」や「軍艦岩」付近の海底では「モアイの目」のようなものが付いた遺跡と思われるものや、「女神像」のようなものが見つかり、地元のダイバーたちのなかでは噂になっているという。
また、「サンニヌ台」から見られる「軍艦岩」も自然物と人工物に説がわかれるそうだ。確かにそういわれると、巨大な軍艦のように海にそびえたつ姿は、人が何らかの意図をもって造ったものといわれても不思議ではない気がする。
このように、「与那国島の海底地形」と呼ばれる場所が特に有名だが、その周辺には謎の奇岩が連なり、その他の海底遺跡のようなものも実は発見されているという。1万2000年以上前に太平洋に沈んだという幻のムー大陸との関連性や時代背景は不明だが、与那国島には少なくとも昔何らかの高度な石造文明があり、それらの一部が水面上昇で海に沈んだということはあるかもしれない。
私が現地を実際に周ってみた個人的な印象では、海底地形周辺は居住地というよりは何らかの古の儀式に使われた場所だったのではないかと感じられた。与那国島の南から東の海岸沿いにかけて、「立神石」という神聖な岩の周辺に儀式的な場所が人工的に造られ、その遺構の一部が今は海底(といってもそれほど深くない)に遺っているのかなという妄想が膨らんだ。
今度はダイビングに挑戦してもっと近くで海底地形を見てみたいと思う。