睡眠をしっかりとって、顔のむくみを解消

ストレス面の対策は、やはり睡眠時間をしっかり取ることです。睡眠は脳や体の疲れをとり、体の修復や回復のために不可欠です。睡眠のリズムを整えるためにメラトニンというホルモンの働きがポイント。メラトニンは、睡眠を促すホルモンで、朝の光を浴びて14〜15時間後に放出が始まり、睡眠前に分泌量が増え、睡眠への準備に入ります。
また、メラトニンには活性酸素の除去の働きがあるので、肌の張りや潤いを保つタンパク質への攻撃を阻害してくれます。

夜遅くまでPC、スマホなどから発せられるブルーライトはこのリズムを乱すため、メラトニンが放出されにくくなるので、寝る前にPCやスマホを使うのは控えましょう。

こうしてよい睡眠をとることで、別名「ヒーリングホルモン」とも呼ばれる成長ホルモンの放出も良くなります。成長ホルモンは一日中分泌されていますが、特に寝入りばなの深い睡眠に入ったころに多量に放出され、全身のあらゆる組織を若返らせ、筋膜やお肌には抜群の効果を持ちます。

眠りの質に自信がない人は、照明が明るすぎないか、寝具は体に合っているか見直して、寝る前のリラックスタイムをとってみましょう。

また、食事のバランスに気を配ることもたるみやむくみの解消に効果的です。
糖質過多にならないように、タンパク質、野菜をバランスよく摂取しましょう。特にタンパク質は肌の張りや潤いを作る細胞を作りますし、メラトニンや成長ホルモンの元でもあります。
タンパク質は肉だけに偏らず、魚、卵、乳製品、豆類などさまざまな種類のものをまんべんなく食べるようにしてくださいね。

もう一つ大切なのが運動です。
顔のたるみやむくみには関係ないと思われがちですが、普段から運動している人としてない人では、筋肉の張りが違います。
適度な筋トレで背中や大腿の大きな筋肉を動かすことで成長ホルモンが分泌され、新陳代謝がよくなり、肌に張りや潤いが出てきます。
また、血流がスムーズになり老廃物が流れやすくなるため、むくみ解消にも繋がります。
有酸素運動は、余分な脂肪を燃焼し細胞老化を防ぐだけでなく、ストレス耐性も上がります。
体を適度に動かして、顔のたるみやむくみを解消しましょう。

久しぶりにマスクを外したら、+5歳だった! 「老け見え」の原因と対処法_4
適度な筋トレは肌に張りを与えてくれる

これらのことは、顔のたるみだけでなく、新型コロナウイルス感染症予防の対策にも効果が期待できます。

まだまだ、シーンによってはマスク着用の日々が続きますが、顔の筋肉を動かすことと、食事、睡眠、運動など、生活習慣を見直すことで顔のたるみ、むくみ対策に有効であることを覚えておいてくださいね。


取材・構成/百田なつき

ラーメンやめれば髪を勝手に生えてくる 東大医師が教える最強の育毛革命 (集英社)
著者:松倉クリニック表参道医師 田路めぐみ
久しぶりにマスクを外したら、+5歳だった! 「老け見え」の原因と対処法_5
発売日:2019年 7月5日
価格:1430円(税込)
単行本:192ページ
ISBN:978-4-08-788012-0
自らも薄毛の危機を乗り越え経験を生かし、育毛外来で総合治療を行う田路めぐみ医師。
東大医学部卒・頭皮の名ドクターが、食事・運動・睡眠・ストレスといった生活に深くかかわる4つのターゲットを攻略することで、薄毛から立ち直る「育毛メソッド」を初公開。自分の弱点がわかるセルフチェックシートに始まり、4つのターゲットの攻略法、育毛剤や内外薬の最新情報まで完全網羅した薄毛対策の決定版!
amazon