トランプ、プーチン、習の3カ国首脳会談を模索する露
2026年11月18~19日には、中国・深圳でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれる。高市氏は国会日程が許せば出席する意向を示しているが、習近平国家主席との首脳会談は10月時点で実現の見通しが立たない。
高市首相周辺は外務省に対し、習氏との会談を実現するよう強く求めてきた。だが、外務省関係者は「現時点ではほぼ不可能だ。できるわけがない」と明かす。
日中関係の大きな転機となったのは、2025年11月、高市氏が台湾有事は日本の「存立危機事態」になり得ると発言したことだった。中国が猛反発し、日中関係は冷え込んだままだ。日本の政界や経済界の関係者が相次いで訪中しているものの、首脳間の対話再開にはつながっていない。
この対立に、ICC問題が重なる可能性もある。
ロシア側は9月、APECに合わせたトランプ氏、プーチン大統領、習氏による3カ国首脳会談開催の可能性が議論されたと明かした。ロシアの外交関係者は、会談実現の見通しについて「中国次第だが、議題設定が難しい」と話す。
中国はウクライナ戦争にもイラン問題にも積極的に関わろうとしておらず、核軍縮を議題とすることには強く反発。3カ国が一致できるテーマは乏しいという。
国際司法を支える日本の立場は一段と難しくなる
「唯一の共通事項はICCへの反対だ」
この関係者はそう指摘する。米国はイスラエル首相への逮捕状に反発してICCを制裁し、ロシアはプーチン氏への逮捕状に猛反発している。中国もICCに加盟せず、その権限に慎重な立場を取ってきた。理由はそれぞれ異なるが、国際司法機関の権限を制約するという点では利害が重なる余地がある。
関係者は、中国にとってICC問題は日本に間接的な圧力をかける材料にもなり得ると分析する。日本はICCの主要な資金拠出国であり、所長も日本人だ。中国が米ロと歩調を合わせてICCの権限に疑問を投げかければ、国際司法を支える日本の立場は一段と難しくなる。
高市氏にとっては複雑な構図だ。トランプ氏との関係を重視してICCへの対応に苦慮する一方、対立する中国との首脳会談も実現の見通しが立たない。米中ロがそれぞれの思惑から国際司法機関への反発を強めれば、日本の外交的な選択肢はさらに狭まる可能性がある。
日本の外交官はこう語る。「赤根さんの所長の任期は来年3月までだ。それが過ぎれば、世間の注目も薄れるだろう」













