「日常の小修繕でも事前に談合し“内定”している業者に誘導するのです」

「管理会社が施工会社の立場で受注にどう関与したかの詳細は不明ですが、本来、数千以上の管理物件の工事費データを持つ大手管理会社が、不自然な価格に疑いを持てないわけがない。相場より高ければ見積のやり直しを提案するのが本来の役割のはずです。それが機能せず、管理物件で談合が起きること自体が、『不適切取引の内側の存在』であることをうかがわせます」

写真はイメージです(PhotoAC)
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談合は、見積を取る会社の「全社協力」が前提条件だ。役員が別ルートで、談合に参加しない会社を公募し直せば崩れる。その上で、須藤氏は管理会社の役割を指摘する。

「管理会社の社員は『○○さんが選んだ業者で問題になると、あなたの責任になりますよ』などと言って、別ルートでの見積取得を断念させます。見積業務を談合グループ内で囲い込むという、成否を握る役割を担っているのです」

管理会社は住民サイドか、談合サイドか──。それを解くカギが、管理会社と出入り業者の間で結ばれる「基本契約」だ。そもそも、住民からなる管理組合が依頼するのは大規模修繕だけではない。管理組合が管理会社に委託し、管理会社が出入り業者に発注する日々の清掃や設備点検、各種の小工事などもある。

出入り業者の受注額に料率をかけた手数料を、管理会社が受け取る契約が常態化しており、呼称は紹介料や業務委託料など様々だが、受注総額の5〜10%、それ以上の場合もあるという。

写真はイメージです(PhotoAC)
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「日常の小修繕でも、基本契約を結ぶ“お抱え”業者を紹介し、相見積の価格やプレゼン内容を業者間で事前に調整、つまり談合し“内定”している業者に誘導するのです。(管理組合の)役員が別の業者を推薦しても『実績がないので責任を持てない』と排除するか、その業者にこの基本契約を持ちかけます」(須藤氏)