弱り目にたたり目
2025(令和7)年後半は連日のクマ騒ぎで、マスコミにクマが登場しない時はないほど「市街地出没」「人身事故」「食害」「アーバンベア」「〇〇〇で初めての緊急銃猟実施」などの見出しが踊った。その流れは本年(2026〔令和8〕年)まで持ち越された感が強い。
昨年、2025年は、日本国内において北海道のヒグマ2139頭、本州以南のツキノワグマ1万2479頭、合わせて1万4618頭のクマ類が捕殺された。太平洋戦争後(以降、戦後と表記)クマ類の捕殺数が全国規模で記録されるようになって以降最大の捕殺数となった。
10年間でクマ類の捕殺頭数が5000頭を上回った年は、2019(令和元)年6039頭、2020(令和2)年6944頭、2023(令和5)年6099頭、そして2025年1万4618頭であり、令和に入ってそれは桁を大きく変えることになった。ステージは明らかに上がったのだ。
一方、狩猟人口は減少の一途をたどっていたけれども、この5、6年でわな免許などを取得する人が増えたため免許所持者は銃猟やわな猟など重複しているが約21万人(実質狩猟人口約13万人)を超えている。しかし、銃猟免許所持者は減り続けている。なのに、全体としての捕殺数が過去最大となっているのは罠わなによる捕獲が上がってきていることに起因しているのだろう。
昨年の人身事故は、全国で214件、236名の方が負傷され、内13名の方が命を落とされた。
手元の統計を見てみると、クマがフェーズを変えはじめたと私が考えている2008(平成20)年から2026年7月上旬までの18年間、負傷者は全国で計1954名、内死者が計60名に及んでいる。心からご冥福を祈りたい。
あろうことかクマ類との遭遇によって本年7月上旬の同月比では昨年(2025年)の死者数1名を超えて6名の方が亡くなっている。
昨年は、この7月中旬以降に死者が増加し、結果的に13名の方が命を失っていることからすれば、やはり今年もこの後の8月中下旬以降の出没事例が伸びないでくれることを祈るばかりである。
というのも、この夏の終わりから秋のはじまりにかけての出没数が7月のそれを上回って増加した年は、必ず10、11、12月を通じて激しい出没となり、同時に人身被害も増加する傾向にあるからである。現在(執筆時)8月末であるが、目撃数の飛躍的な増加は見られていない。













