失敗を成長に変える
何か失敗した時、うまくいかない時は対策を考えるようにしている。
例えば、試合の中でシュートを外したとする。でも、そこで気持ちをネガティブな方向にもってはいかない。それよりも「なぜ外したのか」を考える。
「パスが悪かったのか。いや、それでもシュートがブレない選手なら決めているはずだ。では、ボールを受けるまでのボディバランスに問題はなかったのか、ミート力が不足しているのか……」
自分がミスをした背景と、自分以外の外的部分を一つ一つ丁寧に解剖し、分析していく。そうやって現状を理解して自分やチームに足りない部分を認識することで、次の成功への答えを導き出す。
必要なのはふり返りと分析。そうすればシュートを外したことも次へのステップに変わる。「失敗は成功のもと」と言うけれど、「成功のもと」に「なる」んじゃなくて「する」。僕はそう思っている。そうやってふり返れば「失敗」は失敗ではなくなる。
「他責思考」もポジティブの味方に
また、ミスの原因が自分がコントロールできる部分だったのか、そうではなかったのかを考えるのも大事だ。自分でどうしようもない部分のミスまで抱え込むことはない。内心では「ここは自分の責任じゃない」と思うことだってある。
外的要因と、内的要因をしっかり分けて、自分でコントロールできることなら改善していく。このいい意味での「他責思考」があるから、僕は落ち込み過ぎることもないのだろう。
僕が「失敗から立ち直れない」と感じた経験を強いて挙げるとしたら、17歳の時のリオパラリンピックだけだ。主力になれなかったことにも、9位だったことにも嫌気がさし、心が折れた。5年間も一つのことに打ち込んだのは初めてだったからショックが大きかったのだと思う。練習に明け暮れた5年間を「無駄だった」とさえ思っていたのだ。
今、ふり返ると、「自分も若かったな」と思う。
やってもうまくいかないことなどいくらでもある。それを「成功のもと」に「する」ために、またやり続けるだけだ。
もう二度と僕の人生に失敗を作るつもりはない。
文/鳥海連志













