社員のメールアドレスを推測して送信…23分後に届いた返信
受付の女性は根負けしたらしく、しぶしぶ電話を手にした。少ししてエリザベスという名前の社員がフロントデスクのところで私に会ってくれた。応募書類の「問題」を説明してから、私はすかさずハーバードで手掛けた研究に言及した。
海外の仕事から戻ったばかりであることも付け加えた(外国で働くのは「グーグル人らしい」と思われると聞いたことがあったからだ)。長居して台無しにしてしまう前にお礼を言い、別れの挨拶をした。まるで、履歴書を渡すことしか考えていませんでした、というように。
結局、その日に電話はなかった。エリザベスからも、担当者からも、誰からも。そして翌日も。
正面のドアが開かないならば、〈執着〉心は地下室の窓を蹴破りにかかる。グーグルの社員メールアドレスは、ドメイン(google.com)の前が本名になっている。
エリザベスの名前と苗字とイニシャルの組合せパターンを思いつく限り書き出して、ありえそうなアドレスに総当たりでメールを送った。そういうあがきが必要な場面もある。お行儀のよさで夢を捨ててはいけないのだ。
最後の希望を託したメールを送信してから23分後、エリザベスから返信があった。そのあとようやく、ついにようやく、採用担当者から面接の日取りについて連絡があった。
本当に重要だと思うものを追いかけるときには、それほど大事ではない目標では出ないようなエネルギーや決断力が湧いてくる。
それほどのモチベーションがわかないなら、自分が目指しているのは本当に望む目標なのか、やるべきだと思っているだけなのか、胸に問いかけてみてほしい。直感を信用しよう。人の病気を治すことに本当に関心があるなら、医大の入学試験を受けることへの迷いは薄れるはずだ。胸に温めているビジネスに本心から意欲を抱いているなら、起業の試練の数々にも立ち向かえるはずだ。
目標追求に必然的に伴う困難が、重苦しい負担ではなく、胸躍るチャレンジだと思えるのなら、限界以上のエネルギーと喜びと勇気も引き出せる。それが湧いてこないとしたら、おそらく本心からやりたいわけではないのだ。別の目標を考えたほうがいい。













