子どもが子どもでいられる社会のために
放課後NPOアフタースクールという団体が2023年に行った調査結果によると、小学生の約7割が「放課後に友達と遊ぶのが週1回以下」と答えました。ほぼ同数が「もっと友達と遊びたい」とも答えています。
思うように遊べない理由は主に「時間がない」「仲間がいない」「空間がない」。いわゆる「三間」が足りていないということです。都市部だけの話ではありません。むしろ地方部のほうが、友達と遊ぶ機会も外遊びの機会も少ないというデータすらあります。
子どもたちがあるがままに世界を感じ、遊び、恐れおののき、それぞれにとっての学びを得ていく機会や環境がいま、どんどん奪われています。
では、何が子どもたちからそのような機会や環境を奪っているのでしょうか。自分のことしか考えられない大人たち、そしてそれを説得できない地域の大人たちや行政のひとたち……。たしかにそういうひとたちもいますが、ごく一部です。
私が思うに、子どもたちから大切なものを奪っている元凶は、社会の「呪い」です。
能力を詰め込む器のように子どもをとらえる子ども観。OECD(経済協力開発機構)的“できるひと”像からリバースエンジニアリング(逆設計)された教育観。公平な競争という幻想を前提にした社会観——。
あまりに当たり前のものとして受け入れられているので、多くのひとは、呪いにかかっていることを自覚すらできません。
この呪いを子どもたちから少しでも遠ざけておこうとする大人たちがつくる社会を私は、「子どもが子どもでいられる地域社会」と呼んでいます。
長年の取材経験から、そういう社会を実現するヒントが、ボーイスカウト、冒険遊び場(プレーパーク)、全国てらこやネットワーク、放課後NPOアフタースクール、トーキョーコーヒーという5つの活動から見つかるはずだと目星をつけ、現場を訪ね歩きました。
子どもが子どもでいられる地域づくりという観点で私がそれぞれの活動から見出したヒントを3点ずつ挙げていきたいと思います。













