自分の能力?

「自分にはどんな“能力”がありますか」と聞かれたとき、みなさんは何と答えますか?

そもそも能力ってなんやねん! という感じですよね。

魔法が使える! などがあれば胸を張って言えるのでしょうが(笑)。至って凡人の私に特筆すべき能力なんてものはありません。

最近、テレビ朝日グループのアナウンススクール「テレビ朝日アスク」で講師をさせてもらっています。授業にはアナウンサーを夢見る学生が通い、キラキラした目で私の話を聞いてくれるのです。

私が講師を担当した授業に「自己PRを考える」という内容のものがありました。「これまで20年くらい生きてきて感じた、自分の推しポイントを考えてみよう」というテーマを掲げてみたものの、学生さんから出てくる答えは聞き慣れた言葉ばかり。

「我慢強い」「努力ができる」「負けず嫌い」

就職活動において面接官は1日に数多くの学生と面接をします。抽象的な言葉だけでは印象に残りません。

大学生時代の三谷アナウンサー。実際にエントリーシートに使用していた写真 写真/本人提供
大学生時代の三谷アナウンサー。実際にエントリーシートに使用していた写真 写真/本人提供

そこで「どうしてそこが自分の推しポイントなのか、具体的なエピソードを交えて話してみましょう」とアドバイスしたところ、「部活動」「サークル活動」「アルバイト」など、それぞれの経験から学んだことを話してくれるようになりました。

自分の経験を自分にしか話せない具体的なエピソードを交えて話すことが重要なのですが、学生の皆さんは最後になぜか「このように私は、〇〇なアナウンサーになれます!」と付け加えがち。

正直取ってつけたような言い回しに聞こえてしまいます。

これって意外と具体的なようで抽象的。

なぜなら「どのジャンルで、どんなアナウンサーになるか」がわからないからです。

「就職したらその会社で何がしたいのか」

また学生さんに聞いてみます。

「どんなジャンル? もっと細かく、番組は? その中でもポジションは? MC? リポーター? はたまた実況アナウンサー? 具体的に教えて欲しいです!」

多くの学生さんがその質問に困って、黙ってしまいます。

「アナウンサーになりたい」という情熱ばかりが強くなり、具体的なイメージまで考えられていない人が多いのかもしれません。