「立ちんぼ」がいなくなっても…消えない需要
いっぽうで、周辺を行き交うのは、日本人の常連客だけではない。取材を続けていると、自転車に乗った外国人男性から「イチゴー、いい?」と声をかけられた。取材で訪れていることを伝えて話を聞くと、近くで働いているという、ネパール出身の男性(30代)だった。
ホテル前で待機する立ちんぼの女性たちを「迷惑に感じている」と話す一方、「好みの女性がいたら、たまに買う」とも明かした。
日本人男性客らによると、「以前は観光で訪れた外国人が多かったが、最近は、日本で働く外国人男性の姿が目立つようになった」と話す人もいた。前出のCは、その変化についてこう話す。
「フードデリバリーの配達員などもよく見かけますよ。日本人のおじさんよりもアクティブです。女性をじっくり見定めるというより、片っ端から声をかけています。観光客のように羽振りがいいわけではなく、値下げ交渉にも積極的です」(C)
取り締まりによって、大久保公園前に並んでいた女性たちが並ぶ光景は目立たなくなった。しかし、買い手となる男性たちは周辺に残り、顔なじみを増やしながら通い続けている。
約2時間にわたってホテル街を歩くなかで、記者は10人以上の男性に声をかけられた。「いくら?」と尋ねられたほか、取材で訪れていると伝えた後にも、「見返りある?」「何かしてくれる?」と聞かれることがあった。
女性たちが“歩きんぼ”となり、買い手も相手を求めて歩き回るようになった今、その声は買春目的とは無関係にホテル街を歩く女性にも向けられていた。
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現行の売春防止法では、売春することだけでなく、その相手方となることも禁止されている。ただし、成人同士の売買春そのものには罰則がなく、売春目的で公然と客待ちや勧誘をする行為などが処罰の対象となっている。
買い手側への規制強化や罰則の導入の是非など、法務省では2026年から売買春をめぐる法制度の見直しについて検討が進められているところだ。
取り締まりの強化によって、大久保公園前に女性たちが並ぶ光景は見えにくくなった。しかし、場所を移した女性たちと、その相手を探し続ける男性たちがいる。「立ちんぼ」が見えなくなっても、買う側の需要まで消えたわけではない。罰則の導入も含めた、買い手側への対策が急務だろう。
取材・文・撮影/山川りんか 集英社オンライン編集部ニュース班














