起きたら、まずカーテンの方向に手を伸ばす

朝、アラームが鳴っても、「まだ布団から出たくない……」と思うことは誰にでもあるものです。これはまさに現在バイアスの影響によって「今この瞬間の快適さ」を優先してしまい、「遅刻」という未来のリスクを後回しにする心理が働いている状態です。

そんなときに有効なのがスモールステップナッジです。たとえば、「片手を布団から出す」というアクションだけでも、脳が「そろそろ起きよう」という指令を出しやすくなります。ここで重要なのが、手を伸ばす方向です。

多くの人が無意識にスマホの方向へ手を伸ばしますが、これではせっかく朝スッキリしている脳がネガティブな情報にさらされることによってイライラしてしまいます。そこでオススメなのが、カーテンの方向に手を伸ばすことです。

カーテンに手を伸ばして、そのままカーテンを開け朝日を浴びることで、体内時計を調整するホルモン「メラトニン」の分泌が抑えられます。すると、体が自然と起床モードに切り替わり、脳と体にとって「自然な朝のスイッチ」となります。

充電コードを「短いもの」に変えるだけでいい

「直感」はとても単純です。起きてすぐのぼんやりした時間に「なんだかいい朝だ」と感じられれば、その日1日をポジティブに過ごせるようになります。

とはいえ、現実はなかなかそうはいきません。目が覚めた瞬間、反射的にスマホを手に取り、SNSやニュースなどを見てしまう人が多いのです(現在バイアス)。大量の情報が目に入ると、寝ぼけたままの直感を混乱させ、一気に疲れが押し寄せます。

理想的なのは、寝室にスマホを持ち込まないことです。しかし、「緊急の連絡が来るかもしれない」「ワンルームだから寝る場所とスマホの距離が取れない」などの問題もあり、むずかしいものです。そこでオススメなのが、スマホの充電コードを短いものに変えること(逆アクセスナッジ)です。

写真はイメージです
写真はイメージです
すべての画像を見る

コードが短くなることで、スマホはコンセントの近くにしか置けなくなります。結果として、ベッドの中でスマホを使うことがなくなり、「気がついたら手にはスマホ」という状態から解放されます。さらに、コードが短いと絡まりづらく、見た目もスッキリします。

自制心ではなく、「仕組み」でスマホとの上手な距離を保つ。それだけで、朝の質は変わります。