みんなが支えてくれているから僕は頑張れる
現在、ふたりとも自分の脚では歩くことはできず、車いすで生活している。意思疎通はスムーズではないものの可能だ。
「聞き取りづらいときは正直、あります。そういうときは何回も聞くし、彼女たちに応じた聞き方を心がけています。YESかNOで答えられるように話しかけるんです」
貴弘さんは明里さんと朝咲ちゃんのケアを10年以上、続けている。
「明里のデイケアは週2回。朝咲は小学4年生になりました。放課後、障がいを持つ子の学童保育のような放課後等デイサービス(児童デイサービス)に週3回通っています。加えて、ふたりとも定期的な通院も月に1回程度しています」
朝はふたりを起こし、身支度を整え、朝食を食べさせる。そして、送迎。夜は夕食の準備をして、夕食をとり、朝咲ちゃんをお風呂に入れて、寝かしつける。
「僕も明里もお酒が好きだから、夕食時には一緒に飲みますよ。ただ、僕が飲みすぎるとケアできなくなっちゃうから、1~2杯くらいで我慢して(笑)」
これほどのケアを貴弘さんはたったひとりで行なっているのだろうか?
「いえいえ。明里の両親も、僕の家族も助けてくれています。僕は神奈川・湘南のお寺で僧侶をしているのですが、結婚して3年後にここのお寺に夫婦養子で入らせてもらったんです。だから、僕らには3組の両親がいるんです。
妻が今の状態になったあともお寺の両親は『ここに居ていい』と言ってくださった。妻の両親も泊まりがけでサポートをしてくれて、本当に感謝してもしきれない。
さらには、訪問看護師さんや介護士さん、ケアマネージャーさん……みなさん、本当に親身になってめちゃくちゃ支えてくださっている。だから、僕は頑張れるんです」













