麻辣湯は痩せるわけじゃない

街中で、オレンジや黄、赤の看板を掲げた麻辣湯(マーラータン)の店に、女性たちが長い列をつくる光景も珍しくなくなった。連日最高気温が35度を超える猛暑日にもかかわらず、麻辣湯の人気チェーン店には、女性たちが汗をかきながら並んでいた。

麻辣湯は2025年、女性を中心に一大ブームを巻き起こした中国発祥の料理。SHIBUYA109 lab.の「トレンド大賞2025」ではカフェ・グルメ部門1位を獲得したほか、ホットペッパーグルメ外食総研の「2025年流行グルメ調査」でも2位にランクイン。専門店の増加やコンビニでも発売され、2026年に入ってもその勢いは続いている。

店頭に並ぶ数十種類の食材から好きなものを選び、辛さやスープを指定して調理してもらう。チンゲンサイや白菜、キクラゲ、キノコ類などの野菜を自由に選べるほか、水餃子や豚バラなどの肉類、えび団子や卵入り魚団子などの練り物、春雨やトウモロコシ麺などの麺類を選ぶことができ、自分好みの1杯を味わうことができる。

具材はバイキング形式で好きなものを好きな分だけ選ぶ(写真/読者提供)
具材はバイキング形式で好きなものを好きな分だけ選ぶ(写真/読者提供)
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そのため、「野菜をたくさん食べられる」「春雨だからヘルシー」「ダイエット中でも罪悪感がない」といった評判が目立つ。からい薬膳スープと一緒に食べると汗をかくこともあり、確かに健康に良さそうな印象を受ける。

しかし、実際には、じゃがいもデンプンなどが原料の太い春雨麺「ブンモジャ」、中華麺など、見た目や食感の異なる食材を少しずつ選んでいるうちに、1杯が炭水化物ばかりになってしまうこともある。

選べる具材は40種類を超えることも…(写真/読者提供)
選べる具材は40種類を超えることも…(写真/読者提供)

SNSでも、「麻辣湯にハマって8kg太った」「気づけば10kg増えていた」といった体験談も見受けられ、麻辣湯は、必ずしもヘルシーなだけの食べ物ではないことが伺える。

筆者が訪れた麻辣湯の店の列に並んでいた女性は、こう語る。

「私の中で麻辣湯のお気に入りの具材は4つ。春雨、ブンモジャ、プチプチした魚卵が中に入っているカニ団子です。あとは揚げパン! 『麺を食べているのにパン?』と思うかもなんですが、スープをたっぷり吸った揚げパンは、柔らかくて口の中でスープが溢れます。私は特に、マッシュポテトを溶かしたスープに揚げパンを浸して食べるのが好きです」

もはや「カロリーの爆弾」ともいえそうだが、好きな具材を好きなだけ入れていると、意識しないまま高カロリーな1杯になってしまう可能性がある。