栄養バランスを考えながら麻辣湯を楽しむには?

それでは、麻辣湯を楽しみながら栄養バランスを整えるには、何を選べばよいのだろうか。

原野さんは、「満足感を保ちながらエネルギー量を抑えるポイントは、まず野菜で一杯の土台をつくることです」と話す。まず選びたいのは、青菜や白菜、もやし、キノコ類だ。

「チンゲンサイなら中くらいのものを1株、白菜ともやしをひとつかみずつ。それから、キノコ類を片手いっぱい程度です。しめじなら半パック、えのきも同じくらいが目安になります。これだけ野菜をたっぷり取っても、エネルギー量は50 kcal程度です」

次に、肉や魚介類などのたんぱく質源を加える。

「豚肉や鶏肉なら4~5枚程度、エビなら2~3尾、ホタテなら1個程度。アサリがあれば5~6個ほどが目安です。肉を選ぶ際は、豚バラ肉よりも豚もも肉や鶏肉など、脂身の少ないものが望ましいですね」

主食となる麺類は、合計量を意識する。複数を食べ比べる場合も少量ずつにし、ブンモジャや揚げパンなどの炭水化物源を重ねすぎない。スープも飲み干さず、味わう程度にとどめる。そうすれば、麻辣湯ならではの楽しさを残しながら、エネルギー量や塩分、脂質を抑えやすくなるという。

麻辣湯は、それ自体が「ヘルシーな料理」でも「太る料理」でもない。何を、どれだけ選ぶかによって栄養価は大きく変わる。「野菜が選べる」「春雨を使っている」「からくて汗をかく」というイメージだけで安心せず、食材の組み合わせまで意識することで美味しくてかつヘルシーな1杯になるはずだ。

取材・文/千駄木雄大